2018年3月19日月曜日

2018年3月19日オープン戦は苦戦続き


タイガースの投手陣では、今期にかける先発投手のオープン戦登板が続いている。藤浪投手、岩貞投手...。それぞれの投手とも昨シーズンは不本意な成績で、今期にかける思いは強いはずだ。僕達ファンも、彼らが1年を通じて活躍する姿を見ていたいし、それがチームの躍進に直結する。だからオープン戦であっても、彼らの好投が見たい。





だが、この2日間の投手陣は、計算できる投手として考えられている秋山投手もかなり出来が悪かった。

 

明らかに球が浮いていたし、シュート回転もしていた。

 

マウンドが堅いんだろうな、とすぐに見当がついた。

 

マツダスタジアムもそうだが、投手にとってこのような堅いマウンドは本当に苦労するらしい。でも、そこに適応していかなくてはならない。球が浮く、シュート回転するのであれば、それを逆手にとった投球もあるだろう。

 

秋山投手のコメントによれば、無理せず極端な配球をしたということなので、今後のナゴヤでの投球を見てみよう。

 

一方野手も、かなり厳しいオープン戦を強いられている。

 

期待されているロサリオ選手もなかなか結果が出ていないし、糸井選手、福留選手、鳥谷選手もベテラン勢の結果が出でおらず、不安が募る。

 

また、若手もまだまだ苦しんでいる様子だ。

 

昨シーズン不調だった若手野手陣は、金本監督が提唱するウェイトトレーニングにより、動きが悪くなったと言われることが多い。そして野球選手にはウェイトトレーニング不要とまで言う人もかなりたくさんいれば、クローン金本ばかり育成してどうするんだという批判まである。

 

実際プロ野球選手がどんな内容のウェイトトレーニングを行っているかわからないので何とも言えないが、僕はウェイトトレーニングはすべてのアスリートにとって「必要不可欠なもの」と考えている。これは僕自身の経験によるものでもあるし、様々なアスリートの方々からの情報にもよる。

 

正直、日本のウェイトトレーニングに対する考え、普及は世界レベルにみてかなり遅れていると感じざるを得ない。元プロ野球選手の「ウェイトトレーニングは不要」という発言をテレビできいて、愕然とした。

 

このような時代遅れな認識の背景には、ウェイトトレーニングはすぐに効果が表れるものではないからだと思う。

 

なぜ、効果が表れにくいか。

 

それは鍛えた部位、筋肉がプレーとして効果が現れるまで時間がかかるからだ。例えば体幹トレーニングはここ20年ほどで研究が進み、現在では、アスリートはそもそも「体幹が強い」という前提でプレーしている。だが、鍛えた体幹をプレーに結び付ける、言い換えると「体幹の強さを発揮する」為のトレーニングは現在進行形の研究分野である。しかも、ここからは競技特性の領域でもあるため、ストレングスンコーチも選手一人一人のデータと動きの分析に四苦八苦しているのが実情だろう。

 

例をあげると、ハイクリーンなどは瞬発力強化に効果的であるのは有名だ。だがこれもプレーに直結させるには、筋肉の動作がプレーのイメージとしてしっかりリンクするまで数をこなさねばならない。僕も社会人のとあるスポーツでプレーしていた際、いわゆるビッグスリーに加えハイクリーンに重点を置いたトレーニングを始めたものの、まったく不振が続き、リーグ戦の終盤にこのハイクリーンの出力イメージがつかめてきてようやく...という経験がある。最終的にハイクリーンがあきらかにプレーへ現れたと実感できたのは翌年リーグ戦だ。1年以上かかった。

 

プロのスポーツ選手はセンスが段違いに高いので、1年以上とは言わないものの、打撃と守備という2つの異なる動作特性を試合でこなす野球では、ウェイトの効果が分散しやすく時間がかかりやすいスポーツだと思う。

 

そして少なくとも、昨年は筋肉の付け過ぎで高山選手、原口選手、北條選手の数字が落ちたわけではないと、僕は断言できる。そもそも「筋肉の付け過ぎ」という意味が僕には理解できない。


ただし、鍛えた筋力の出力アップに関して苦労しているのだろうとはすぐにわかった。

 

その出力トレーニングの成果は今シーズン見えてくるだろう。このまま期待された若手で終わるか、大きく成績を伸ばすかは、このシーズン次第だ。言い換えれば、金本式強打者養成塾の結果発表と言える。また、その結果としてだが、池山隆寛、Aロッド、山田哲人といったこれまで数少ない「ショートやセカンドを守る長距離打者」を育成できる手順が確立されるのであれば、革命的ともいえる。

 

2016年には超変革と謳った金本監督率いるタイガース。僕はこの「常識を覆す」領域にまで踏み込んで変革されることを願ってやまない。


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2018年3月13日火曜日

2018/3/12 2018年オープン戦開始!


秋に泣き、冬に耐え春に咲く...といった歌とは全く趣は異なるが、2月の春季キャンプを終えると甲子園にも春が訪れた感じがする。今年も3/6~は、いよいよオープン戦が甲子園で行われている。

 

まだまだスタンドに吹く風は冷たく、また平日のオープン戦では一部の座席が解放されず寂しい雰囲気もするが、今年もこうやって球春が訪れたことに幸せを噛みしめる。

 

オープン戦は基本的に自由席であるため、早朝の出勤時にはすでに徹夜で並んでいる虎党も見かける。まだまだ朝晩は冷え込むのに、その気合いの入りようには頭が下がる。

 

昨年のレギュラーシーズンを2位で終え、プレーオフで敗れたタイガース。

 

ドラフトで有望な若手を獲得し、またキャンプではそんな若い選手たちが鍛錬を積み、ベテラン中堅にも尻に火がついたように頑張っている。スポーツ新聞を見ていると、毎年毎年同じように春季キャンプの報道は大きな期待感を持たせてくれる。しかし、いざ開幕してみると、不調だったりケガだったりで、順調にシーズンを過ごす選手は多くはない。

 

だが、今年こそはちょっと違うぞ、と虎党の多くは感じているはずだ。それはやはり、「本物」の雰囲気が漂うロサリオ選手の存在に他ならない。しっかりとした軸になる4番の存在は久しぶりで、2014年のマウロ・ゴメス氏以来ともいえる。だが、その期待を持ったままシーズンに突入するには、オープン戦で結果を残してもらいたい。

 

さて、僕も先日の土日は、長男を伴ってライトスタンドへ訪れた。土曜日は星野前監督の追悼試合だった。2003年、僕は海外赴任中でその熱気を感じることはできなかったが、それでもなお、あの熱気は忘れることができない。ダメ虎、暗黒時代と揶揄されるタイガースを率いてリーグ優勝を遂げた氏の功績はいまさら僕が言及するまでもない。偉大な方が旅立たれたことへの喪失感に包まれた。

 

試合結果は、土曜日の中日戦が引き分け、日曜日の巨人戦が勝利という結果。勝敗よりもその内容というのがオープン戦の本質かもしれないが、僕は11分けという試合を観られたことがよかった。

 

そして、変わらないスタンドの虎党気質に触れられたことも、改めて甲子園のよさを感じさせてくれて嬉しかった。

 

目の前に座ったご夫婦が、長男にお菓子をくれたり、別のお姉さんがバッジをくれたり...また、初対面なのに今シーズンの展望を隣のお兄さんと語り合ったりした。

 

もちろん、タイガースが勝利し、優勝してくれることが一番うれしいのだが、それだけではない。このような虎党気質(=関西人気質)に触れ、また今シーズンを楽しみたいと思った。

 

さあ、あと2週間で開幕だ。藤浪投手、岩貞投手の復調、ロサリオ選手のポテンシャル、ショートとセンターのポジション争いなどオープン戦としての見どころも多い。開幕までも楽しもう!!

 

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